カラダが喜ぶ乳酸菌のこと、
あなたはどれくらい知っていますか?

1乳酸菌は酸っぱくない?

乳酸菌は酸っぱいものと思っている方も多いでしょう。それは“乳酸菌=ヨーグルト=酸っぱい”というイメージが強いからです。でも、乳酸菌そのものは酸っぱくはありません。乳酸菌が出す乳酸が酸っぱいのです。私たちヒトが毎日の食事から生きていくためのエネルギーを得ているように、乳酸菌は糖を食べてエネルギーを得ますが、その過程で代謝産物としてつくりだされるのが乳酸。お酢と同じようなものですから、口にすると酸っぱく感じるのです。

2私の腸をチョー元気に!?

乳酸菌が出す乳酸は、なぜ私たちのカラダにいいのでしょうか。pH(ピーエイチ)という言葉を習ったことがあるでしょう。pH7が中性、それより高ければアルカリ性、低ければ酸性を表します。乳酸には腸内のpHを下げる効果があります。腸内は栄養分にあふれていて細菌たちの絶好の住処。そのままでは食中毒などを起こす悪玉菌がどんどん増えて悪さをはじめますが、悪玉菌は酸性に弱いので繁殖を抑えてくれるのです。だから、私の腸はきょうもチョー元気です!

3口からの乳酸菌は超特急便?!

乳酸菌のCMが毎日流れていますが、どれだけ増やしたらいいのと思いますよね。でも、残念ながら口から取り入れる乳酸菌は腸内にほとんど定着できないのです。ある程度時間が経つと外へ出ていってしまいます。だから、健康を維持するためには腸内へ定期的な乳酸菌の補給が欠かせないのです。最近は朝食をとらないなどの片寄った食生活などで、乳酸菌を摂取する機会が減っています。どこへでも持ち運べて、いつでも食べられる・・・そんな“新しい乳酸菌の食べ方”が求められています。

4乳酸菌とビフィズス菌は兄弟?

これも知りたいことのひとつですね。ビフィズス菌も元々は乳酸菌のひとつとされていましたが、その後の研究で乳酸だけでなく酢酸も出すということが分かりました。また、DNAの配列も異なっていたのです。それにもうひとつ大きな違いがあります。乳酸菌は酸素があっても生きられますが、ビフィズス菌は生きられません。おなかの下の方は酸素がとても少ない空間で、ビフィズス菌が好んで棲みついています。

5さあインフルエンザと戦え!

乳酸菌というと、整腸作用をまずアタマに浮かべる方が多いようです。でも、最近は免疫力との関わりが大きな注目を集めています。カラダ全体の免疫細胞はその60%が腸の中に存在しているそうで、腸の表面にある免疫細胞に何らかの作用を及ぼしてインフルエンザウイルスの増殖を抑えたり、アレルギー症状や花粉症などを緩和したりする乳酸菌の存在が明らかになってきています。腸内環境をしっかりと整えるだけでなかったのですね。

1その数は全人類の1万倍!!

腸内にいる細菌は腸内細菌と呼ばれ、その数は1000種類以上、100兆個から500兆個もいるといわれます。いま全人類は70億人ですから、その数のすごさが分かるでしょう。しかも、私たち一人ひとりのおなかの中のことです。腸内細菌は大きく分けると乳酸菌やビフィズス菌を代表とする「善玉菌」、ウェルシュ菌や大腸菌などの「悪玉菌」、普段はおとなしく体調が崩れたときだけ悪玉菌として働く「日和見菌」の3つになります。理想的な菌バランスは善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7だそうです。

2おなかの中に咲いたお花畑!

では1000種類・100兆個以上の腸内細菌は、どのようにして暮らしているのでしょう。これらは小腸の終わりから大腸にかけ、種類ごとに腸内の壁で群れをなしているのだそうです。それがまるでお花畑のように見えることから「腸内フローラ」(腸内細菌叢=ちょうないさいきんそう)と呼ばれています。最近はテレビなどでもよく取り上げられていますので、一度は耳にした方もあるでしょう。私たちの病気のなんと9割は、この腸内フローラが関係しているとまでいわれます。

3腸内フローラはあなた自身?!

腸内細菌がつくりだすフローラですが、実は私たち一人ひとりが異なる顔立ちや性格を持つように、そこに棲みついている菌の種類も菌バランスも違うそうです。先ほどの理想の菌バランスというのは、食生活がとても似かよった日本人の平均バランスのことです。外国人が海苔を食べるとおなかを壊すそうですが、それは古くから海苔を食べる習慣がないからそれを分解する菌がいないためとか。国々ごとに腸内フローラの様子は異なるといっても過言ではないようです。

4母乳腸内はビフィズス菌天国!?

生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんの腸内細菌を引き継ぐといわれています。お母さんからいろんな菌、とくに乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を中心にもらいます。でも、母乳を飲んでいる間の腸内はほとんどがビフィズス菌で占められているそうです。誰でもこんな経験があるでしょう。赤ちゃんがウンチをしておしめを替えるとき、すごく酸っぱい臭いがしたのを。あれはビフィズス菌の臭いだったのです。離乳食が始まるとそれをエネルギー源に、他の菌もどんどん増えていきます。

1若いヒトでも腸はご高齢化??

腸内フローラの様子はヒトによって異なるわけですが、それはいつごろ決まるのでしょうか。離乳期にはある程度決まってしまうそうです。その後は大きく変わることはなく、成年期を過ぎて老齢期に入るころから善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れていき、腸内では悪玉菌が大きな顔をしてくるそうです。でも、若くても食生活の乱れなどですぐに菌バランスは崩れますので、善玉菌を増やす習慣を身につけることが大切になるといわれています。

2だからダイエットは不成功!?

腸内細菌のバランスは病気だけでなく、肥満にも関係していることが最近の研究でわかってきたそうです。無菌マウスに肥満の人とやせている人の腸内フローラをそれぞれ移植し、1カ月ほど同じエサと運動量で育てると肥満の人の腸内フローラをもらったマウスは太ってしまったそうです。そのメカニズムについてはまだまだ解明途中ですが、どうやら肥満の人の腸内フローラには肥満を抑える菌が少ないようです。なかなかダイエットに成功しないのは、そのせいなのかもしれませんね。

3腸内で生まれる幸せホルモン!!

もっと驚くことがあります。それは腸内フローラが、うつ病などの「こころの病」にも影響しているらしいという報告です。脳と腸は他の組織とは異なる特別回線で結ばれており、その通信には“幸せホルモン”ともいわれるセロトニンやドーパミンという特殊な物質が使われているそうで、それらは腸内細菌によってつくりだされているというのです。すでにビフィズス菌の一種をうつ病の患者さんに飲んでもらい、症状が改善するかどうかの臨床研究がはじまっているそうです。

4若き日の腸内細菌をキープ?

もうひとつニュースな話題を。それは糞便移植という難病の最新治療法です。原因がわからず、完治する方法が見つからない「潰瘍性大腸炎」の治療に、健康な人のウンチを移植するという臨床研究が、いま日本でも進められているそうです。結果がわかるのは数年先になるそうですが、大きな期待が寄せられています。ひょっとすると自分が若く健康なころのものをキープしておいて、病気になったり、年老いたときに移植するなんてことも可能になるかもしれませんね。

5菌活で腸内細菌といい関係!!

腸内フローラとともに最近耳にするのが「菌活」です。それはカラダにいい働きをする菌を食事からとり入れるという意味合いですが、私たちはもう少し幅広くとらえています。善玉菌のエネルギー源となる食物繊維やオリゴ糖を多く含む食材を積極的にとる。さらには夜更かししたり、運動不足になったり、ストレスを溜めたり、抗生物質を多用したりしないことも菌活のひとつといえるでしょう。私たちは腸内細菌とともに生きている生命体、できる限りいい関係を築いていきたいものです。

私たちは7種類・400株の菌株ライブラリーを持ち、
その製品化を行っています。

ヒトの腸内には1000種類・100兆個以上の腸内細胞が棲んでいますが、私たち日東薬品工業は1947年の創業以来、70年近くにわたって乳酸菌をはじめとする有用微生物の研究に取り組んできました。いまでは400株以上の乳酸菌のライブラリーを持ち、製品化している菌種は7種類。培養から製品化までを一貫して行えるのが私たちの強みです。その中の乳酸菌の一種である「ブレビス菌T001株」は京都の伝統漬物「すぐき」から発見されたものであり、胃酸に強い特長を生かして腸までしっかりと届き、整腸作用や免疫力を強化させるチカラが高く評価されています。

乳酸菌を冬眠させて
長生きさせるフリーズドライ製法、
私たちの得意技です。

乳酸菌の寿命をご存知ですか。水分や栄養分がある環境では、ライフサイクルは2日から1週間ぐらいだといわれます。一般的にヨーグルトや乳酸菌飲料の賞味期限が短いのはこのためです。しかし、私たち日東薬品は独自の「凍結乾燥(フリーズドライ)製法」によって乳酸菌を休眠状態にし、長生きさせることを可能にしています。凍結乾燥され、まるで冬眠している状態になった乳酸菌は、腸内まで到達すると目を覚まして働きだします。ヒトの体温で温まると動きだすなんて、春を待ちわびるクマのようですね。「乳酸菌=長期保存がむずかしい」という常識を打ち破る独自技術があるからこそ、私たちの乳酸菌は医薬品や食品の原料として幅広く活用されているのです。

ヒトの体内じゃなくて
外に腸内環境をつくる仕事、
いまはじめています。

私たち日東薬品工業はいま新しいチャレンジをはじめています。それは乳酸菌をはじめ腸内の善玉菌たちが毎日つくりだす大切な物質を、ヒトのカラダの外でつくりだそうというものです。その大切な物質は「代謝産物」と呼ばれています。このポストバイオティクス事業の第一号としてNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて開発しているのが「新規機能性脂肪酸 HYA」です。乳酸菌は油も代謝して新しい物質をつくることが世界で初めて分かるとともに、その代謝産物である乳酸菌由来脂肪酸は肥満防止に役立つ可能性があることが京都大学との共同研究などで明らかになってきました。4年後にはトクホや健康食品の原料などのカタチで販売をめざしています。

腸内細菌がつくりだす
短鎖脂肪酸の仕事は、
なんと肥満のコントロール。

これは私たちも共同研究をさせていただいている、東京農工大学の木村郁夫先生が解明されました。腸内細菌がつくる酢酸、酪酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)は、肥満の原因である脂肪細胞が脂肪を内部に過剰蓄積するのにブレーキをかけるそうです。しかもそれだけではありません。活動をうながす神経に作用して全身の代謝を活性化させるそうです。ホントに奥深い腸内細菌たちの働き、あなたもタンサに挑んでみてはいかがでしょうか。