腸内細菌

腸内細菌

700株以上の微生物ライブラリー

ヒト腸管に存在する腸内細菌の数は、ヒトの体細胞数37兆に対し1,000種100兆を超え、その70%以上が自然環境下で培養困難と言われています。わたしたちは、これら膨大な数の腸内細菌を独自の培養技術により環境中で分離・培養することに成功し、ヒト消化管や自然界から合計700株以上の微生物ライブラリーを構築しています。 近年、癌や免疫疾患、消化器疾患など様々な疾患と腸内細菌の関連が明らかとなり、宿主と腸内菌叢における相互作用のメカニズムとダイナミクスを解明する研究が世界中で進められています。 わたしたちは、腸内菌叢のメタゲノム解析やバイオインフォマティクスなどの最新テクノロジーを活用し、未知なる腸内細菌の探索とライブラリー内の腸内細菌の機能を解明する研究を大学や公的研究機関などアカデミアとの科学的連携により推進しています。

アカデミアとの科学的連携

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大学・研究機関 先生 開始年月 研究テーマ
京都大学 小川 順
岸野 重信
2010年12月 新規脂肪酸(HYAを中心)の実用化に関する研究、新規脂肪酸を作り出す乳酸菌の探索
石川県立大学 山本 憲二 2012年4月 ロイコサッカライド及びそのEPSの免疫賦活作用に関する研究
京都府立医科大学 喜多 正和 2013年3月 ロイコ菌のインフルエンザ抑制効果に関する研究
京都大学 菅原 達也 2013年4月 新規脂肪酸(Keto C)の抗酸化作用の研究
京都大学 河田 照雄 2013年4月 新規脂肪酸(Keto A)の代謝改善効果の研究
理化学研究所 辨野 義己 2013年7月 プロバイオティクスの腸内細菌叢に及ぼす作用の検証
広島大学 鈴木 卓弥 2013年7月 ロイコサッカライド及びそのEPSの乾癬改善作用の研究、HYAのアトピーの症状改善作用の研究
京都大学 久米 利明 2014年9月 新規脂肪酸(HYAを中心)の脳における抗炎症作用
東京農工大学 木村 郁夫 2015年1月 新規脂肪酸(HYAを中心)の血糖値改善効果の検証、ロイコ菌由来EPSの代謝改善作用
和歌山県立医科大学 山本 悠太 2015年9月 新規脂肪酸(HYAを中心)のNASH改善薬の実用化
北里大学 松井 英則 2015年12月 新規脂肪酸(HYAを中心)の抗菌作用
国立循環器病研究センター研究所 小倉 正恒 2016年3月 新規脂肪酸(HYAを中心)のHDLの質の向上作用に関する研究

オリジナル・プロバイオティクス

フェカリス菌NT株 Enterococcus faecalis NT

ヒトの腸内に生息する乳酸菌の一種で、球状で小さく、一度にたくさん摂取しやすいという特長があります。増殖のスピードが速く、悪玉菌の増殖を防ぎます。

ブレビス菌T001株 Lactobacillus brevis NTT001

京都の伝統的なお漬物である「すぐき漬け」から分離した植物由来の乳酸菌。ウイルスやがん細胞などを攻撃するナチュラル・キラー(NK)細胞を活性化させ、ヒトが持つ免疫力を高める働きがあります。

ブレビス菌M003株 Lactobacillus brevis NTM003

京都のお漬け物である「菜の花漬け」から単離された植物由来の乳酸菌。肝臓での脂肪蓄積を抑えたり、プリン体を分解し、尿酸値を下げる効果を確認しています。

ロイコ菌M048株 Leuconostoc mesenteroides NTM048

エンドウマメより単離された植物由来の乳酸菌。菌体外にネバネバの多糖(ロイコサッカライド)を大量に産生します。ウイルスや病原菌の侵入を阻止するIgA抗体の分泌を促進させる作用があります。また、免疫のバランスを整え、アレルギー症状を緩和させる効果を確認しています。

ビフィズス菌NT株 Bifidobacterium longum NT

ヒトの腸内に最も多く棲みついている善玉菌で、加齢とともに減少します。乳酸菌との大きな違いは、乳酸に加えて酢酸もつくりだすこと。強い殺菌力で悪玉菌の増殖を抑制します。最近ではビフィズス菌のつくりだす酢酸が、肥満抑制に対して効果があることが判ってきました。

納豆菌NT株 Bacillus natto NT

いわずとしれた納豆から分離される善玉菌で、熱や酸に強い胞子(芽胞)を形成し、生きて腸まで届く率が非常に高い菌です。納豆菌にはビフィズス菌の増殖を促進させる働きがあります。また、納豆菌がつくりだすジピコリン酸にはピロリ菌やO-157への抗菌作用があります。

酪酸菌NT株 Clostridium butyricum NT

ヒトから分離された菌。酪酸菌がつくりだす酪酸には、腸内を酸性に傾けて悪玉菌の増殖を抑えるだけでなく、免疫系にも作用して炎症やアレルギーを抑える働きがあります。